設計監理方式

マンションに住んでおられる区分所有者の皆様のほとんどのマンションが大規模修繕工事において設計監理方式による施工業者の選定が進められているのが世間一般に多い進め方であります。設計監理方式による施工業者選定メリットは、設計コンサルタントが作成した設計図、仕様書を作成し、同一条件で複数の施工会社から見積をとり、且つ施工業者間を競争させ工事金額を下げることが出来ることです。

設計コンサルタントは、区分所有者の皆様が安心して大規模修繕工事を任せることができる施工業者を選定するための支援を行います。
大規模修繕を成功させるためには、施工業者の選定は重要な事で、工事出来栄えは施工業者と現場監督の良し悪しが最も大きく左右します。大規模修繕工事を安心して任せられる施工業者は、建築技術を備えているだけではなく、区分所有者が住みながらの工事でも、安全にトラブルなく完成まで導いてくれる会社でなければいけないのです。施工業者の選定の判断基準はあとで述べますが、ここでは設計コンサルタントを決める基準及び談合等ができないシステムの構築を進めていきたいと思います。

マンション大規模修繕の見積りは金額が張ります。それには設計図の数量が大きく左右しております。その金額の元となるのが数量と単価であります。その基準の数量について下記に記載します。 工事項目、工事仕様書、及び共通見積書、この3つを設計コンサルタントが決めるのが一般的だ。これらを元に見積もり参加業者は見積書を作成することになります。工事単価は施工会社毎に異なり金額が違うので、単価により各参加業者の工事金額に格差が生じることになります。

ところが、この数量が適切であればいいのですが、水増しされた数量なら想像に難くない結果が出てきます。実際の話、見積り数量とは違う数量が提出されている現場も実際にあります。それでも、真面目に受注したい業者は自分の会社で独自に図面から拾いをしますが、中には数量を拾わないでそのまま提出される業者も多々あります。設計コンサルタントが疑われる原因の一つとして、本命の業者に実際の数量を教えることもあるそうです。実数より、水増しをしているのがほとんどの現場です。何故なら数量が実数より少ないと管理組合から設計ミスを問われるので、設計コンサルタントのほとんどは概ね1割以上を増量しているのが現実です。

実際2割増量してこれを共通見積もりとし、本当の数量を本命の施工会社に教えたら、この時点で2割近い開きがでて、本命の施工会社に決まる確率が高まります。これによってどのような結果が出るか、ほとんどの方は理解できるでしょう。このことはネットにはほとんど出ない、情報なのでこのようなこともあり得る事として参考にしてください。このようなことを設計コンサルタントはやってはいけません。また次回お会いしましょう。

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