昔といっても15年位前の話です。
あるメーカーの湯名人といったような名前の浴室専用濾過器がはやった時代がありました。
結構な値段がしたので、買えない私は何を考えたかといいますと、類似品を自前で作成しました。
ポンプとタイマーをセットし、濾過器は活性炭の細かい製品と、備長炭をセットにし、フィルターまで取り付けた手の込んだものでした。
ケーシングは専門業者に製作してもらい、早速製作後自宅の風呂に取付て見ました。
最初は炭の黒い色が発生して、いやな色がでましたが、そのうち色もとれて、いい塩梅になってきました。
貧乏脱出で売れる商品を安く、作って売りだすぞと一時は夢を見たのですが、製品が思った以上に期待できない事がわかりました。
それはどういうことかといいますと、まず浴槽の残り湯は何回も使用する必要がないので、各家庭では、洗濯に使用することがわかったのです。
それと濾過機の欠点は、浴槽の床のヌメリがとれないことでした。
湯の汚れは取り除くことはできても、ヌメリがとれないのが欠点でした。
だから、メーカーは製作しないのですね。私ごときがいっぱしの技術屋魂で奮起したのですが、浅はかな夢と共に消えました。丁度バブルが終わった頃の時代の話です。