管理組合様向け解説

マンションの大規模修繕工事について国土交通省の実態調査をわかりやすくマンション管理士の立場でまとめてみました。今後大規模修繕工事は増える一方です。これからの御組合様の大規模修繕工事の参考になれば幸いです。

国土交通省は、管理組合等によるマンション大規模修繕工事の発注等の適正な実施の参考となるよう、大規模修繕工事の金額、工事内訳及びその設計コンサルタント業務の実施内容に関する実態調査を初めて実施し、その内容を公表しました。

1.経緯・目的 は下記の通り
 マンション大規模修繕工事の発注等において、施工会社の選定に際して、発注者たる管理組合の利益と相反する立場に立つ設計コンサルタントの存在が指摘されています。
 国土交通省においては、平成29年1月に通知を発出し、注意喚起を図るとともに相談窓口を周知していますが、それに引き続き、管理組合等の大規模修繕工事の発注等の適正な実施の参考となるよう、本調査を実施し、提供するものです。
※ 利益相反の事例
  設計コンサルタントが、自社にバックマージンを支払う施工会社が受注できるように不適切な工作を行い、割高な工事費や、過剰な工事項目・仕様の設定等に基づく発注等を誘導するため、格安のコンサルタント料金で受託し、結果として、管理組合に経済的な損失を及ぼす事態

2.調査のポイント (詳細は添付資料、参考資料)
 本調査は、直近3年間に行われた大規模修繕工事944事例について、初めて調査を行い、大規模修繕工事の「工事内訳」「工事金額」、設計コンサルタント業務の「業務内訳」「業務量」の分布を統計的に整理したものです。
 大規模修繕工事を実施しようとする管理組合等が、設計コンサルタントや施工会社から提出される見積り内容と本調査結果とを比較して事前に検討することにより、適正な工事発注等に活用されることが期待されます。

(事前に検討した方がよい主なポイント)

  • 工事内訳に過剰な工事項目・仕様の設定等がないか
  • 戸あたり、床面積あたりの工事金額が割高となっていないか
  • 設計コンサルタントの業務量(人・時間)が著しく低く抑えられていないか特に業務量のウェートの多くを占める工事監理の業務量が低すぎないか。

マンション管理士の解説

調査は、直近3年間に行われた大規模修繕工事(133社944)に関する事例について、大規模修繕工事の「工事内訳」「工事金額」、設計コンサルタント業務の「業務内訳」「業務量」の分布を統計的に整理したものです。工事の内訳は、外壁関係(外壁塗装および外壁タイル)が24.0%で1位。防水(屋根および床防水)が22.0%、仮設工事が19.2%になっております。

1戸当たりの工事金額は、75万~100万円が  30.6%と最多で、

続いて        100万~125万円が  24.7%を占めた。
1平方メートル当たりの工事金額は、1万~1万5,000円が41.4%と最多で、次に5,000万~1万円が31.8%になっております。

設計コンサル業務の内訳は、業務量から見ると「工事監理」が40.3%で最も多い。「設計」が31.8%、「調査・診断」が15.2%となっている。

国土交通省は施工会社の選定に際して、発注者たる管理組合の利益と相反する※立場に立つ設計コンサルタントの存在が指摘されています。

国土交通省においては、平成 29 年1月に通知を発出し、注意喚起を図るとともに相談窓口を周知しています

問い合わせ先国土交通省住宅局市街地建築課マンション政策室

以上が大規模修繕工事に関する実態調査のまとめです。

このことから如何に設計コンサルが重要かお分かりだと思います。

添付資料

【報道発表資料】マンション大規模修繕工事に関する実態調査を初めて実施(PDF形式)

マンションの大規模修繕工事に関する実態調査について(概要)(PDF形式)